SPOT 04
かつて全国の銅産出量の3分の1を占めた吹屋鉱山。産業遺産として保存される山里の記憶。
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吹屋の繁栄を支えたのは、この地で採掘された銅でした。備中国の銅鉱業は江戸時代初期から本格的に開発され、一時は全国の銅産出量の3分の1を占めるほど。明治時代には近代化が進み、新しい採鉱技術とともに町は急速に発展しました。
鉱山夫たちの雇用機会により、周辺の農村から多くの人口が流入。商人たちは銅関連産業で莫大な富を得て、その資力を使って豪壮な民家や店舗を建設しました。当時の大商人は京都や大阪の商品を仕入れ、この山里で再販売する流通拠点として機能していたのです。
昭和初期には採掘量の減少とともに経済が衰退しましたが、その過程で古い建物が保存されました。破壊ではなく、静かな衰退が遺跡を守ったのです。
今日、吹屋を訪れる人びとは、日本の産業化の光と影を見つめます。銅山が生み出した豊かさ、そしてその衰退が遺した記憶。両方が、この赤い瓦の町に刻まれているのです。
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