SPOT 02
天守へ至る400段以上の登山道。四季折々の景色とともに、城下町の眺望が広がる。
字幕 / Transcript
ここが、天空の城へ続く道の始まりです。備中松山城は、岡山県高梁市の臥牛山、標高四百三十メートルの山頂にそびえる、日本で唯一の現存山城天守。この登山道を歩き始めた足の先に、七百年以上の歴史が待っています。
道を登るにつれ、戦国の記憶が重なってきます。中腹の大手門跡は、かつて三村元親が備中の覇者として君臨したこの城の正面玄関。三村氏が毛利氏との壮絶な「備中兵乱」に敗れ、元親が辞世を詠んで自刃したのは天正三年(一五七五年)のこと。その後も城は幾人もの主を変えながら、関ヶ原後には小堀遠州父子が城番として赴き、江戸の世には水谷・板倉の両家が城下町を育てました。石畳と石垣の連なりは、そうした幾重もの時代が積み重なった証です。
秋から冬の夜明け前、この山の上に雲海が広がるとき、天守はまるで空に浮かぶように現れます。「天空の城」と呼ばれるゆえんを、登り切った先で、きっと実感されることでしょう。足元に気をつけながら、ぜひゆっくりとご覧ください。
他のスポット案内